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株式会社ユナイテッドピープル 代表取締役 関根健次さん

株式会社ユナイテッドピープル 代表取締役 関根健次さん

無料でNGO/NPOに寄付できる募金のポータルサイト「イーココロ!」や、「署名TV」サイトの運営など、地球環境問題をはじめ、世界の様々な社会的な問題を解決するためのソリューション事業を行っているユナイテッドピープル。その創業者であり、ソーシャル・アントレプレナー(社会的起業家)としても注目されている、関根 健次さんにお話をうかがいました。

 

■一人一人の小さな声は、やがて大きな力となり、国や企業を動かすことができる

  

私たちユナイテッドピープルが運営している「イーココロ!」は募金のポータルサイトです。
クリック、ネットショッピング、資料請求といった通常のインターネットユーザが行う行動で、気軽に募金行為を可能にするものです。
ユーザーは会員登録時に支援したいNGO/NPOを選択し、クリックやお買い物をしていると、ポイントが貯まります。取得したポイントは、1ポイント=1円換算で寄付できます。すでに12,000人以上がメンバーとなり、お蔭様で、1,300万円を超える寄付金を集めることができました。
最近では、坂本龍一さんによる植林/森づくりプロジェクト「more trees」と提携し、「more treesクリック募金」を開始しました。

 

 

「署名TV」は、インターネットで署名集めや署名参加ができるサイトです。誰でも無料で署名プロジェクトを今すぐ開始で、集まった署名は提出用にダウンロードできます。さまざまなカテゴリー分野での社会的課題を登録ユーザーが自ら取り上げることができ、署名活動ができる仕組みになっています。
サイト立ち上げからわずか2ヶ月あまりで計約1万人の署名が集まり、予想をはるかに上回る反響に驚いています。
この「署名TV」で集まった署名の中には、7月に開催される北海道洞爺湖サミットに届ける予定のものもあります。

 

環境問題を取り上げるTV番組やニュースを目にしない日はなくなってきた今日、確実に生活者にも環境に対する意識が高まっていると感じます。この1人1人の署名を数多く集めることで、小さな声もやがて大きな声となり、国や企業を動かす力となります。私たちが生活をしている中で感じているリアルな声は、ダイレクトに社会や政府に対し影響力を及ぼすことができるからです。
例えば、過剰包装やリサイクルできない使い捨て容器を採用している企業に対して、商品を購買する生活者自ら「No」という意思を示し、行動を起こすことで、企業のビジネスや商品開発を変革することが実際にも起きています。

 

  

  

■エコをきちんと考えて消費活動を行うことがとても大切です。

 

エコ活動、環境保護活動が様々な形でメディアを通じて紹介されていますが、方法が必ずしも環境問題を根本から解決するものではないものもあります。せっかく自分は「環境に良いことを行っている」、と自覚していたとしても、実は環境負荷を下げてはいないという間違った知識を得てしまっていることもあるのです。

 

 

 例えばペットボトルです。分別すればペットボトルはリサイクルされるので、きちんと分別してゴミを出せば環境にやさしい、という考え方が定着していますが、実は、ペットボトルをリサイクルするには、工場にトラックで集められ、圧縮され、高熱で溶かすという活動を通じて、多くのエネルギーを排出しているため、ペットボトルの消費量が増え、ゴミが増えるほど、そのリサイクル活動によって環境負荷が大きくなってしまうのです。
 
本当に地球に優しい生活を実践するには、“なるべくペットボトルを使わない”ということだと思います。
私たち消費者はマイボトルを持つなどの選択をすることができます。また、ビール瓶のように100回くらい使えるリユースできるペットボトルの商品開発を促すよう、訴えていくこともできるでしょう。企業はどう消費者のニーズに応え、いかにより多く自社の製品を売るかを考えているので、私たちのニーズが変われば企業も変わらざるをえないのです。
自ら考えてポリシーを持ち、消費活動を行う。日々の小さな積み重ねが企業や国をも変えていくのだと思います。

 

エコバック持参を推奨したり、レジ袋を有料にしたりするスーパーは今やめずらしくなくなりましたが、完全にレジ袋を撤廃したスーパーも出てきました、これも多くの消費者がレジ袋を必要としないという選択をした結果、小売業の経営方針、意思決定に影響を与え、そのサービスを変えたという素晴らしい事例だと思います。

 

■すごく身近にある当たり前で便利なものは、本当に私たちに必要なものなのか?

  

 

世界中で起こっている自然破壊、異常気象や天災が人間の生活から来ているものであることを知った今、私たちは当たり前にある便利なものを疑う必要があるのではないかと考えています。
ひとつに、私は自動販売機が挙げられると思います。
所々にあるといつでも買うことが出来てとても便利ですが、本当に必要かどうかと改めて聞かれたら、NOだと私は答えます。
購入されるか、されないかに関わらず、24時間365日休みなく電気を使って飲み物を冷却したり、暖めたりしている自動販売機の環境負荷は高いからです。
ましてや、コンビニの近くに自動販売機が設置されているケースも多々あり、店舗まで買いに行けば設置しておく必要ないのにと思うのです。改めて自分の生活を見回してみると、このようなものは他にもたくさんあると思います。
便利さを追求して環境負荷をあげるのであれば、ちょっと不便でも環境にやさしい行動を選択できるのではないでしょうか?
自分達の生活における環境負荷についてもっと深く知ること、関心を持つことが大切だと思っています。

 

 

■世界中にいる貧困などで困っている人々と同時に生きていることを実感し、一緒に幸せに生きていける世界にしたい。

  

私が、現在のようなソーシャルベンチャーを始めることになったきっかけは、パレスチナへの訪問でした。
1999年、大学を卒業した私はアジアや中東地域を旅行し、パレスチナのガザ地区などを訪れました。そこでは、平和な国日本と比較すると信じられないような出来事が日常化していて、以後ずっと心に忘れられない記憶として残りました。
それ以来、「でもどうすれば平和が実現できるのか?」「自分に何かできることはないだろうか?」と常に考えるようになりましたが、すぐには答えが見出せず数年が経過しました。
とにかく出来ることから始めようと思い切ることができたのは、私が会社を設立して少し経った2003年でした。

パレスチナの子どもをどうすれば支援することができるのだろうか?

そのために調べをすすめていたところ、問題解決や改善のために活動しているユニセフや、国際協力NGOが多数あることを知りました。
これまではNGO活動支援の方法といえばボランティアとして参加したり、寄付をしたりといったことに限られていましたが、より身近に、誰もが普段着で気軽に参加できる慈善団体支援の場としたいと願い、それならばパレスチナに限ることなく、様々な社会的課題に取り組むNGOの支援に、たくさんの人を巻き込むことができる仕組みとしてクリック募金のウェブサイトを作ろうと思いつき、現在のイーココロ!を立ち上げることになりました。

  

■すべての企業がソーシャルエンタープライズになって欲しい

  

カフェや飲食店が販促ツールに植物の種を配るようになったり、企業が植林や森作りプロジェクトをスタートさせたりと企業や経営社が環境を意識するようになってきたのと同様に、一般生活者もソーシャルマインドを持った人たちが増えています。
これからも私たちユナイテッドピープルは、そのような「社会の問題に対してなんとかしたい」と思う人たちが行動を起しやすい場所やツールを提供していきます。
そして、その声や行動が企業に届き、いつかすべての日本企業が社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ)になっていって欲しいと願っています。 

 

 

<関根健次さんプロフィール>

 

1976年生まれ 神奈川県藤沢市出身

 

ベロイト大学経済学部卒業(アメリカ)
 
高校卒業後、アメリカの大学へ進学。大学卒業後、日本に帰国して主にIT業界に身を置く。2002年、インターネット広告代理店を経て26歳の時に起業。学生時代にパレスチナを訪問したことを胸に、世界の問題解決を目指すソーシャルビジネスを展開。 2007年よりソーシャル・イノベーション・ジャパン(SIJ)フェロー。
最近、野菜作りを始めて奮闘中。休日には家族でバーベキューに行ったり、七輪で採れた野菜を焼いたりして自然を感じながら過ごしています。 

 

 

 

■編集部から
関根さんはビジネスと自分の夢を両立し、すごくポジティブでエネルギッシュな方だと感じました。その両立はなかなか出来ることではなく難しいことですが、「まずは、実現したいゴールを思い描くことが大事。そこに向かって、あとは壁を乗り越えるだけ。」と教えてくれました。
回り道や思索を繰り返し、壁を乗り越え前進し続ける関根さんだからこそ説得力のある熱い語りに、Ecoloco編集部も勇気をもらいました。これからも、ユナイテッドピープルと共に、もっともっと大きな夢を実現させていってください!

 

 

 

イーココロ!  http://www.ekokoro.jp/

 

 

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